振動の原理で子供の背中を叩くことにより、気管と肺の内部に絡んだ痰をその位置と重力によって気管から出やすくになります。
排痰の最適な時間帯
- 毎日の排痰回数について、担当医または看護師と相談してください。
- 食べたものを吐かせないため、食事前1時間または食後2時間に排痰を行ってください。
- 就寝前に排痰を行ってください。
- 蒸気を吸入させた後に、排痰を行うのはより効果的になります。
- 毎回10~15分間に排痰を行います。子どもの様子と我慢できる程度によって調整します。
排痰の方法
- 手のひらをくぼめたお椀の形になり、胸壁を繰り返し叩いて痰を排出させます。自然に腕関節を動かす力で安定して胸壁を叩きます。
- 排痰器具の使用
- 注意!骨の突出ところ、椎骨および腰以下の部位に使用しないでください。
- 痰を絡んだ位置によって違う体位をとります。その方法は以下の通りです。
- 痰の位置:右肺の肺尖区、左肺の肺尖後区
- 体位:座位。30度の角度を後方に傾けます。
- 手技:鎖骨の上下を叩きます。
- 痰の位置:右肺の前上葉区、右肺の内側中葉区
- 体位:仰臥位。45度の角度の半側臥位になり、後ろに枕で体位を保ちます。
- 手技:乳首と鎖骨の間に叩きます。
- 痰の位置:右肺の後上葉区、左肺の尖後区
- 体位:座位。30度の角度を前方に傾けます。
- 手技:両側の肩甲骨の上部をたたきます。
- 痰の位置:右肺の外側中葉区、右肺の前肺底区
- 体位:45度の角度の半側臥位になり、臀部を上がります。
- 手技:乳頭の部位をたたきます。
- 痰の位置:左肺の前肺底区
- 体位:仰臥位。臀部を上がります。
- 手技:乳頭の下方をたたきます。
- 痰の位置:両肺の下葉の上部。
- 体位:伏臥位。
- 手技:背中の肩甲骨をたたきます。
- 痰の位置:左・右肺の下葉の外側肺底区。
- 体位:側臥位。臀部を上がります。
- 手技:脇下をたたきます。
- 痰の位置:左・右肺の下葉の後肺底区
- 体位:伏臥位。臀部を上がります。
- 手技:脊椎の右側の肋骨の下方をたたきます。脊椎の左側の肋骨の下方をたたきます。