商品名(英語名および日本名)
Avastin®:アバスチン®注射剤
薬剤のご紹介
- 本薬剤はがん細胞組織の血管を委縮させることで、がん細胞を養分不足により死亡させるのに用いられます。遠隔転移を有する直腸がん、乳がん、非小細胞肺がんの治療に用いられます。膠芽腫の治療にも用いられます。またはその他の薬剤と併せて使用されます。
注射方法について
- 点滴静脈注射。始めて使用する際は90分以上かけて投与する必要があります。初めての注入時の耐性が良好な場合は、2回目の注入時間は60分以上に変更できます。60分での注入時間への耐性が依然として良好な場合は、以降の注入時間は30分以上に変更できます。
注射時の注意事項
- 本薬剤は遺伝子的組み換えの抗体です。アレルギーのある場合は使用が禁止されています。
- 薬剤の投与期間中、身体の免疫力が通常時より低くなる恐れがあります、感染防止のため、極力負傷しないように注意してください。発熱や風邪のような症状がみられる場合は、医師に連絡して処置を受けるようにしてください。
- 妊娠及び授乳:女性の患者の方は治療期間中及び薬剤の使用停止後6か月以内の妊娠及び授乳はおやめください。
- 薬剤の投与期間中、通常傷口の癒合が理想的ではなくなります。患者が手術を受けなければならない場合、アバスチン®による治療は停止すべきです。または手術後最低28日または傷口が完全に癒合してから再開します。
起こりうる副作用
- 血栓症:治療期間中の患者には、血栓症の症状が発生するリスクが高めであることがデータで示されています。心血管疾患の病歴がある患者への使用は慎重に行う必要があります。
- 胃腸穿孔及び瘻孔:胃腸穿孔及び瘻孔が発生する比較的高いリスクがあります。この症状が発生した場合は、永久的に使用停止しなければなりません。
- 高血圧:治療期間中の患者に、高血圧の症状が発生する確率は用量と関連性がある可能性があります。治療期間中は定期的な血圧測定をおすすめします。
- 出血:喀血、黒色便、原因不明な皮膚の青あざ、粘膜の出血などの症状がみられる場合は、ただちに医師に連絡してください。
- アレルギー、インフュージョンリアクション:治療期間中に皮膚にかゆみ、腫れ、胸苦しさ、息切れの症状がみられる場合は、ただちに医師に連絡してください。
- タンパク尿:化学療法を併用している場合、蛋白尿の確率が高くなります。治療開始前及び治療期間中、尿液試験紙でタンパク尿の症状を観察するようおすすめします。
通常時の飲食に関する注意事項
- 市販薬や漢方薬またはビタミンのタブレットを服用している場合は、事前に医師にお伝えください。